子どものタイピングが上達しない? まず確認したい3つの「つまずき」

「タイピングを練習しているのに、なかなか上達しない」

子どもが学校や家庭でキーボードを使い始めると、そんな場面があります。

文字は入力できる。でも遅い。

毎回キーボードを見ている。

ローマ字は習ったはずなのに、文章になると手が止まる。

そんなとき、単純に「練習量が足りない」と考えてしまいがちです。

しかし、タイピングで手が止まる理由は一つではありません。

大切なのは、速さを測る前に、

「どこで止まっているのか」

を見ることです。

1.日本語をローマ字にするところで止まっている

たとえば「かき」と入力するとします。

ローマ字入力なら、実際に押すキーは KAKI です。

慣れた人なら、「かき」という日本語を見た瞬間にほとんど意識せず指が動きます。

しかし初心者の場合は、

「か」だから KA

「き」だから KI

と、頭の中で日本語をローマ字へ置き換えてから入力することがあります。

この場合、キーボードの位置を覚えていても入力は止まります。

つまり、

「キーが分からない」のではなく、「日本語を入力する形へ変換するところ」で迷っている

わけです。

子どもの手が止まったとき、「どのキーか分からないの?」だけではなく、

「ローマ字ではどう打つか分かる?」

と見てみると、つまずいている場所が分かりやすくなります。

2.ローマ字は分かるけれど、キーを探している

「かき」は KAKI と分かっている。

ところが、Kはどこだろう。Aはどこだろう。Iはどこだろう、と毎回キーボードを探している。

これは別の段階のつまずきです。

画面を見る。

キーボードを見る。

キーを探す。

押したら、また画面を見る。

この視線移動を一文字ごとに繰り返すため、正しく入力できていても、文章を書く流れは何度も途切れます。

ここでは、最初からキーボード全体を暗記しようとするよりも、ホームポジションを基準にしながら、使うキーを少しずつ増やしていく方が取り組みやすくなります。

ただし、ここで一つ大切なことがあります。

キーの位置を言葉で説明できること自体が、タイピングの最終目的ではありません。

キーの場所を知るのは、文章を入力するための手段だからです。

3.キーは分かるのに、日本語の言葉になると指が止まる

もう一つ、見落としやすいつまずきがあります。

ローマ字は分かる。

キーの位置もだいたい分かる。

それでも、日本語の言葉を入力するとスムーズに指が動かない。

一文字ごとに、

「次は何のキーだろう」

「どの指で押すんだろう」

と考えている状態です。

一文字なら入力できるのに、単語や文章になると遅くなる場合は、ここに原因があるかもしれません。

そこで「ゆびおぼえ」が重視しているのが、

日本語の言葉と指の動きを結びつけること

です。

たとえば「かき」を練習するとき、K、A、K、I を一文字ずつ覚えることだけを目的にはしません。

練習する対象は、あくまで日本語の「かき」です。

「かき」を見たときに、ローマ字やキー位置を一つずつ思い出す前に、必要な指が動き始める。

そうした言葉を少しずつ増やしていきます。

キー配列を説明できないのに、日本語は打てる

以前のタイピング教材「QWERTY LESSON(QL)」から現在の「ゆびおぼえ」まで、利用者の練習を見ていて興味深いことがありました。

キーボードをほとんど使ったことがなかった人でも、練習を続けるうちに、

キーの配置を口で説明するのは苦手なのに、日本語の言葉になると指が自然に動く

ことがあります。

「Kはどこ?」と聞くと少し考える。

ところが、普段練習している言葉を入力するときには、キーボードを一文字ずつ探さなくても指が動く。

これは、キーの位置を知らないという意味ではありません。

必要な知識が、

「頭の中で思い出してから使うもの」から、「指の動きとして使えるもの」へ変わってきた

と考えることができます。

これを、私たちは「指が単語を覚える」と表現しています。

「キー位置を覚えること」「ローマ字を覚えること」をゴールにしない

もちろん、正しい指使いもローマ字入力の基礎も必要です。

「ゆびおぼえ」も、それを無視しているわけではありません。

違うのは、それらを最終目標にしないことです。

実際に文章を書くとき、私たちは、

「この文字はローマ字で何だろう」

「Kはどこだろう」

と考えるためにキーボードを使っているわけではありません。

メールを書く。

調べたい言葉を検索する。

授業で文章を書く。

自分の考えをまとめる。

そのために文字を入力します。

キーの位置やローマ字を毎回意識しなくても、日本語を見たときに必要な指が動く。

そうなれば、入力のたびに行っていた小さな「前処理」を減らせます。

その結果、速さだけではなく、

「何を書くか」に使える注意を増やせる

ことが、タッチタイピングを身につける大きな意味だと考えています。

上達しないときは「何文字打てたか」より「どこで迷ったか」

子どものタイピングを見ていて手が止まったら、速度だけを見る前に、その瞬間を観察してみてください。

日本語をローマ字にするところで迷っているのか。

ローマ字は分かるけれど、キーを探しているのか。

キーは分かるけれど、日本語の言葉として続けて打つところで止まっているのか。

同じ「タイピングが苦手」に見えても、必要な練習は変わります。

そして、最初から速く打つ必要はありません。

まずは、

迷わず正しく指が動く日本語の言葉を、一つずつ増やしていく。

その積み重ねが、やがて自分の文章を書くための入力につながっていきます。

「ゆびおぼえ」で実際に試せます

「ゆびおぼえ」は、少数のキーから始め、覚えたキーをすぐに日本語の言葉の中で使いながら進めるブラウザ型のタイピング教材です。

全90章のうち、Chapter 1〜20は無料で利用できます。

お子さんがどこで手を止めているのか。

あるいは、自分自身がタイピングするとき、どの段階で考え込んでいるのか。

まずは速さを競う前に、日本語の言葉を見ながら指を動かして確かめてみてください。

全90章のうち、Chapter 1〜20は無料で利用できます。Chapter 21〜90は製品版(1,980円税込買い切り)です。

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